映画『アメリ』の感想&見どころを紹介(※ネタばれ注意)
フランス映画といえば、映画発祥の地とされていて多くの映画人や作品に影響を与えてきた。
ファッションやインテリアなど芸術で世界をリードしてきたフランスは映画も例外でなく、その芸術性の高さで映画界の先頭を走ってきた。(70年代後半からハリウッドの台頭によりエンタメ性の高い映画が世界市場を独占)
今回フランス映画の中でも比較的新しく、認知度もある作品を紹介。
『アメリ』概要
2001年公開 フランス映画
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
出演:オドレイ・トトゥ/マチュー・カソヴィッツ/ジャメル・ドゥブーズ/ドミニク・ピノン
あらすじ
神経質な母親と冷淡な父親に育てられ、親に甘えることもできず友達もいない孤独なアメリ(オドレイ・トトゥ)は、周りとコミュニケーションをうまく取れない不器用な少女に育ち、大人になったアメリは実家を出て外の世界へと旅立つ。
外の世界でアメリは様々な人物との出会いを通して恋愛をし、成長していく。
『ロストチルドレン』や『デリカテッセン』などブラックコメディ作品で有名なジャン=ピエール・ジュネ監督のファンタジーラブコメ。
『アメリ』の世界観
『アメリ』といえば映像のキレイさ!観たことある人はこの印象を持ってると思います。
映画の開始に軽妙なナレーションと共にキレイで可愛らしい映像によって、観ている人は『アメリ』独特の世界に引き込まれること間違いないと思います。
アメリのファッションやインテリア・小物の色合いもオシャレです。
骨がもろくて外出できず部屋でずっと同じ絵を描いている老人や、性格の悪い八百屋の店主、そこで働く片腕のおどおどした青年、切手集めが趣味の男性など個性豊かな登場人物も世界観を作っています。
ジャン=ピエール映画常連のドミニク・ピノンはアメリの働くカフェの常連客でトランシーバーを持った束縛男として登場しています。
ストーリーのテンポも速く作中の音楽と共にリズムよく展開が進んでいくので観ていて気持ちいいです。
アメリの表情・成長
表情豊かなアメリに注目
映画の随所でアメリが目を見開くシーンがありますが、表情から不器用なアメリの感情が伺えます。
また、目が見開いたときに眉が上下に動く様子はコミカルでカワイイです。
これはオドレイ・トトゥの演技力?表情力?というのでしょうか、この映画でオドレイ・トトゥは一躍有名になりましたね。
アメリの成長
不器用で自分を表に出すことが上手くできないアメリは最初、カフェの常連とタバコ屋の女性の恋のキューピットになったり、八百屋で働く青年をいじめる店主に嫌がらせをしたりと他人のことばかり幸せにしようとしたりしていましたが、自分自身が幸せになるにはどうしていいかわからない、逃げてばかりいました。
そのため好きな人にも何もできずじまい。
それでもアパートに住む老人とのつながりの中で、不器用ながら少しずつ自分の存在(気持ち)を相手に伝えていく、幸せになろうとするアメリのちょっとした成長も見どころの一つです。
その中で、アメリを取り巻く関係者も少しずつ変化していく様子は映画を観終えた後にほっこりした気持ちにさせられます。
恋愛映画が苦手な人でも気持ちよく観れると思いますのでまだ観たことない方は一度は観ることをおススメします。